諸橋精光紙芝居作品ラインナップ

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地獄へいった五平 地獄へ行った五平
(18場面・風濤社刊/絵本「地獄」より)
死んだ五平が三途の川を渡ると地獄の門が見えてきました。それは閻魔大王の宮殿でした。五平は針地獄行きを命じられますが、お地蔵さまによって救われます。閻魔大王はいいました。「せっかく地獄に来たんだ。もとの世に帰ったら、みんなに話してやるがいい。地獄へおちた者がどんな目にあうかをな。さあ見るがいい」五平の目の前になます地獄・かまゆで地獄・針地獄・賽の河原などの恐ろしい地獄が次々に広がります。超大型紙芝居のデビュー作。
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象とのら犬 象とのら犬
(28場面・ジャータカ物語より)
王様の象の家にのら犬がやってくるようになります。しだいに友だちになっていく象とのら犬ですが、ある日、番人がのら犬を人に売ってしまいました。友だちを失った象はすっかり元気がなくなってしまいました。心配した王様の命を受けた賢い大臣は、国中におふれを出しました。「王様の象といっしょにいた犬を飼っているものには、罰を与える」のら犬を買った男があわてて犬の綱をほどくと、のら犬は矢のように象のもとにかけていきました。象とのら犬の心温まる友情の物語。
タカ取りの権作 タカ取りの権作
(20場面・今昔物語より)
タカとりの権作は、友人の裏切りによって絶壁のタカの巣に取り残され、そこで雛を失った親鳥の悲しみを目撃します。「わしは今までこんな罪深いことをしておったのか」権作は手を合わせ、日頃信心している観音さまを念じました。すると、急に海が渦巻き、巨大な白蛇が現れます。蛇に呑まれるくらいならと刀を突き刺すと、蛇は権作もろとも崖をはい上がり、気がつけば権作は崖の上にいたのでした。お礼まいりに観音堂に出向くと、観音さまの頭には自分の刀が刺さっていました。
村の地蔵 村の地蔵
(26場面・原作/宇野浩二)
ある村にひとりの坊さんが地蔵さまを二体担いでやってきました。ひとつは願いをきく地蔵さま、もうひとつはきかぬ地蔵さま。どうせ参るんなら、きく方がいいと
村人はこぞって山のきく地蔵さまをお参りしました。すると、本当にどんな願いもかなえてくれます。10年・20年とたつうち、村人はみんな殿様みたいな暮らしをするようになりました。こうなると村人はだれもかれもがおなじことに腹が立ってきました。ある日、一人の男が人を呪う願いをかけ、それを境に村人たちは互いを困らせる願いばかりをかけるようになります。その結末は…
山伏石 山伏石
(25場面・岩手県民話)
山伏が女を背負って歩き出すと、女は石のように重くなっていきます。女は滝の主でした。みれば、まわりには呪いによって石にされた村人たちの姿がありました。「このままにしてはおけぬ」次の日、山伏は村人とともに滝の主との戦いに挑みます。必死に経を唱える山伏。ついに女滝の主は石となりますが、山伏もまた下半身を石とされてしまいます。「さあ、早く、わしを男滝に運ぶんじゃ」村人が山伏をおみこしのように運んでいくと、巨大な男滝の主が待ちかまえていました。平成元年童心社「やまぶし石ものがたり」(前・後編)絶版
茂吉のねこ 茂吉のねこ
(25場面・原作/松谷みよ子)
大酒のみの鉄砲うち茂吉は一匹の猫を飼っています。ある日、酒屋へいくと、飲んだ覚えのない勘定がたまっています。酒屋のおやじと飲んだ、飲まねえと言い合っていると、かわいらしいわらしが酒を買いきていいました。「勘定は茂吉だ」怒った茂吉が追いかけていくと、化け物づくしの野っ原に迷い込んでいました。やがて、あたりに赤い火、青い火がペカペカ踊り始めました。茂吉と猫との友情を軸に、たくさんの化け物が登場する夏の一夜の物語。
平成6年童心社刊(前・後編)
かんおけ長者 かんおけ長者
(24場面・埼玉県民話)
節分の夜、貧乏な松五郎とお正の家に、かんおけをかついだ男がやってきました。男は豆とたいまつをもらい、お礼にといってかんおけを置いていきました。中には小判がギッシリはいってました。次の日、再び訪ねてきた男は不思議な話を語り始めます。守銭奴だった男は死ぬとき、かんおけに貯めた銭をいれて地獄へ行きました。そこで観音さまから「節分の夜、元の世に戻って豆とたいまつをもらい、かんおけを置いてきなさい」といわれます。欲望と信仰、現世と来世が織りなす仏教説話の世界をお楽しみください。
なめとこ山のくま なめとこ山のくま
(32場面・原作/宮沢賢治)
くまうちの名人小十郎は、生活のために殺したくないくまを殺しています。ところが、おかしなことになめとこ山あたりのくまたちはこの小十郎が好きなのです。ある時、くまがいいました。「小十郎、おまえはなにが欲しくて俺を殺すんだ」「2年待ってくれ、そしたらこの体、みんなおまえにあげるから」果たして2年後、くまは小十郎の家の前で死んでいました。やがて、年をとった小十郎は最期、大くまに殺されますが、そこで、ちらちら星のように輝く命の世界をかいま見るのです。業の昇華を荘厳に書く名作。平成5年童心社刊(前・後編)第31回高橋五山賞受賞作
あらしのうみのゆうれい あらしのうみのゆうれい
(16場面・原作/小泉八雲)
難破し一人海を漂う甚助の前に生き別れたはずの四人の仲間たちがあらわれました。
不思議なことに彼らは海の上にふわっと立って、甚助に阿弥陀さまの絵を見ろとせまるのでした。寝ぼけている甚助の足に彼らはモリを突き刺します。とたん甚助は目を覚まし、朝まで起きていることによって、船に出会い救出されたのでした。実話に基づいた小泉八雲の「漂流」を作品化。幽霊の怖さと海の男たちの友情が伝わってきます。平成3年童心社刊
(「こわいこわいお話シリーズ」所収)
鬼のつば 鬼のつば
(28場面・今昔物語より)
平安の昔、夜の橋で鬼の行列に出会った侍は、鬼に見つかり、つばをかけられて姿を消されてしまいます。途方にくれて橋の上に立ちつくしていると、ある朝、黒牛をつれた童子が現れ、自分を手伝ってくれたら姿を戻してやるといいます。それは病気の娘の頭を小槌で打ち、殺してしまうという仕事でした。侍は自分の存在をかけて、鬼の心と人の心との間で迷い、そして決断します。人間の異界に紛れ込んだ侍の数奇な物語。平成8年童心社刊(前・後編)
蒼い龍と呼ばれた男 蒼い龍と呼ばれた男
(14場面)
これはドキュメンタリー番組「蒼い龍と呼ばれた男」(NST・電通制作)のプロローグ・エピローグ用に制作したもので、幕末の越後長岡藩の英雄河井継之助の幼少時代とその生涯を民話風に、象徴的に描いたものです。
あき寺のばけもの あき寺のばけもの
(17場面・原作/西本鶏介)
ある村で旅の坊さんが宿を請いますが、どこの家でも山のあき寺へ行けといわれます。しかたなくあき寺に泊まると、夜中に二人の三つ目の大入道が現れ、「おしょうさーん、おはじきしようー」といって、坊さんの頭を次々にはじきます。鍋をかぶってしのいだ坊さんが、今度はわしの番とばかりに、たたき返すと… はてさて、このユーモラスなばけものの正体は。
平成6年童心社刊(「妖怪ぞろーり」シリーズ所収)
りゅうのなみだ りゅうのなみだ
(16場面)
お釈迦さまの弟子たちが悪竜を改心させようと説得に行きますが、みんな竜に吹き飛ばされてしまいました。そこで、お釈迦さまが出かけていくと、竜が吹きかけたひょうやあられ、刀や槍はすべて花や宝石になってしまいました。
竜はお釈迦さまから発せられた光に包まれ、気を失ってしまいます。はっと気がついた時、竜はお釈迦さまがじっと自分を見守り続けていたことを知って初めて温かな涙を流したのでした。平成9年鈴木出版(日仏保編「おはなしだいすき 仏教説話紙芝居第1集」)
モチモチの木 モチモチの木
(23場面・原作/斎藤隆介)
豆太は五つにもなるのに夜一人でしょんべんにも行けません。表に立っているモチモチの木が怖いからです。ある時、じいさまがいいました。「豆太、霜月の二十日のうしみつにゃモチモチの木に灯がともる。おきててみてみろ。そりゃキレイだ」けれど、こわがりの豆太ははじめからあきらめて寝てしまいました。その夜、ふと目を覚ますとじいさまが腹痛をおこして転げ回っています。「医者さま、呼ばなくちゃ」豆太は夜道を、ふもとの医者さまよびにかけだします。児童文学の名作を初の紙芝居化。
平成13年鈴木出版刊。平成19年土屋文明記念文学館賞受賞
こがねの舟 こがねの舟
(26場面・原作/あまんきみこ)
目をつぶされ、湖の真ん中におきざりにされた武将とその幼い息子。かれらは死を待つだけの運命にあった。陽が西に傾き、きらきらと輝く湖面に幼子はこがねの舟をみつける。こがねの舟は二人の乗った舟の回りに無数に集まってきて、舟を岸に向かって運びはじめた。純真な目だけが見ることのできる光り輝く彼岸の世界を幻想的に描く作品。まばゆいばかりの紙芝居世界をお楽しみください。
平成15年作品。
ごんぎつね ごんぎつね
(24場面・原作/新美南吉)
いたずらぎつねのごんは、兵十が川でつかまえたウナギをとってしまいます。兵十のおっかあが死んだと知って、ごんは「あんないたずらしなきゃよかった」と後悔します。それからというもの、ごんは兵十の家に栗やまつたけを運びますが、そうとは知らない兵十はごんを鉄砲で打ってしまいます。いたずらだけど、けなげなごんを描く名作童話を紙芝居化。
平成16年作品。平成17年鈴木出版刊
もくれんさんのおはなし もくれんさんのおはなし
(12場面・作/諸橋精光)
ある日、目連さんは亡くなったかあさんが今どうしているかと思い、死後の世界をのぞいてみます。すると、おかあさんは餓鬼の世界で骨と皮ばかりにやせて、苦しんでいました。おかあさんを救おうと目連さんはお釈迦さまに相談しました。「おぼん」のいわれをやさしく解説する紙芝居。
平成14年鈴木出版刊「仏教行事紙芝居」(日本仏教保育協会)
つきのウサギ つきのウサギ
(16場面・作/諸橋精光)
お腹をすかせたお坊さんのために、施しをしたいと考えた四匹の動物たち。カワウソも山犬もサルも首尾良く食べ物を見つけましたが、ウサギはどんなに探しても施しできるものがみつかりません。そこで、ウサギはお坊さんにたき火をたいてもらいます。仏教の教えである布施をテーマにした紙芝居。
平成14年鈴木出版刊「仏教行事紙芝居」(日本仏教保育協会)
くものいと くもの糸
(18場面・原作/芥川龍之介)
地獄の血の池で苦しむ代替え文字陀多の眼前に、1本の細いくもの糸がおりてきました。この糸をのぼっていけば、地獄からぬけだせるにちがいない…。代替え文字陀多はくもの糸をつかむと、上へ上へとのぼりはじめました。しばらくして眼下に目を凝らすと、無数の罪人たちが、くもの糸をよじのぼってきます。それを見た代替え文字陀多は……。人間のエゴイズムをテーマにした芥川龍之介の名作を、紙芝居化。
水仙月の四月 水仙月の四月
(33場面・原作/宮澤賢治)
水仙月の3月4日は、雪国ではまだ吹雪がふく日。赤い毛布にくるまった一人の少年が、山すその道を歩いているうちに雪婆んごのもたらす猛吹雪に出会います。「こっちへとっておしまい。水仙月の四月だもの」と雪童子に命ずる雪婆んご。しかし雪童子は、その命令に従いながら少年の命を秘かに助けます。すさまじい吹雪と輝くような朝焼け。死の世界と生命の再生。賢治ならではの詩的イメージあふれる名作童話を紙芝居化しました。
平成21年作品
小僧さんの地獄めぐり 小僧さんの地獄めぐり

絵が上手な小僧さんが急病で亡くなり、お葬式のさなかに生き返りました。 驚く和尚さんに小僧さんは、地獄の恐ろしさを人々に伝えるため、閻魔大王の依頼で地獄を巡ってきたといい、恐ろしい地獄のありさまと責め苦の数々を語り始めました。古来お寺で行われてきた地獄の絵解きを紙芝居で再現します。平成22年鈴木出版刊。
平成22年作品
長岡空襲 みちこのいのち 長岡空襲 みちこのいのち
(20場面・長岡空襲体験者・七里アイさんの証言より)
戦争中の1954年8月1日、長岡は空襲に遭いました。1時間40分に及ぶB29の爆撃により、市街地の約8割が焼け野原となり、多くの市民が犠牲となりました。その長岡空襲の体験を次の世代へと語り継ぐため、長岡市が体験者の証言をもとに制作した紙芝居です。
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月夜とがね 月夜とがね
(19場面・原作/小川未明)
月のいい晩、おばあさんが窓の下に座って針仕事をしていると、めがね売りの男がやってきました。目がかすんで困っていたおばあさんは、大喜びでめがねを買いました。そして、夜も更けたころ、今度は指を怪我した女の子が訪ねてきました。傷口をよくみるために、おばあさんがめがねをかけると…。
「日本のアンデルセン」と呼ばれた小川未明の美しい幻想的なお話です。
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注文の多い料理店 注文の多い料理店
(22場面・原作/宮沢賢治)
銃を手に狩猟にやってきた二人の青年が山奥で道に迷い、途方にくれたとき、西洋風の一軒家を発見します。そこには「西洋料理店 山猫軒」と記されていて、さらに「この店は注文の多い料理店ですからご承知ください」という注意書き。はやっている店に違いないと思って、二人が勇んで中に入っていくと…。
宮沢賢治の代表的な名作童話です。
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セロひきのゴーシュ セロひきのゴーシュ
(28場面・原作/宮沢賢治)
ゴーシュは町の楽団でセロをひく係です。音楽会が間近だというのにあまりにも下手なため、楽長から叱られてばかり。そんなゴーシュの家に、夜な夜な三毛猫やかっこうやタヌキなど、いろいろな動物が訪れて、いろいろな理由をつけてゴーシュに演奏を頼みます。そして、音楽会本番当日…。動物たちとの交流を通じて、ゴーシュの心の解放を描く宮沢賢治の名作です。
ライブでは作曲家桑原ゆう氏がこの紙芝居のために書き下ろしたオリジナル曲をチェリスト佐藤翔氏が演奏します。
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やまなし やまなし
(24場面・原作/宮沢賢治)
幼い沢ガニの兄弟が住む水底の世界を描いた詩的な童話。5月は陽光きらめく中に生存の怖れを、11月は冷たい月光の中に自然の恵みと安らぎを描きます。国語の教科書にも載っている作品。作曲家 桑原ゆう氏が書き下ろしたクラリネットとチェロによる芸術的アンサンブルが超大型紙芝居と融合します。
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しんらんさまと少年かん太 しんらんさまと少年かん太
(17場面・東本願寺出版)
親鸞さまは海辺の市場で盗みをした少年かん太と出会います。浜辺の柱にしばりつけられたかん太と話をするうちに、親鸞さまはひとりぼっちのかん太の心を知って涙を流します。
かん太の愛犬を通じて親鸞さまはあみだ様の心を話し、やさしく抱きしめたのでした。